京都市の食育
離乳食に関するよくある質問をQA形式にまとめています。
QAを見ても解決しない,ご心配な場合は,各区役所・支所の保健福祉センターの管理栄養士にご相談ください。
>>各区役所・支所保健福祉センターの連絡先はこちら♪
(子どもはぐくみ室子育て相談担当 又は 健康長寿推進課健康長寿推進担当)
▼0~5か月頃
Q 1 授乳間隔がいつまでも開けられません。
Q 2 現在,生後4か月です。早めに離乳食を始めていいですか?
Q 3 母乳や育児用ミルク以外に水分を与えたほうがいいですか?
▼5~8か月頃
Q 4 離乳食の量はどのように増やしていくのですか?
Q 5 卵アレルギーが心配です。どのように与えたらいいですか?
Q 6 赤ちゃんが離乳食を食べてくれません。
Q 7 離乳食の味付けをしていいですか?
Q 8 離乳食の時間が決まりません。
▼8~12か月頃
Q 9 ベビーフードの方がよく食べてくれるのですが・・・
Q10 よく食べます。離乳食を欲しがるだけ与えていいですか?
Q11 モグモグせずに丸のみしてしまいます。
Q12 スプーンを持ちたがります。
Q13 麦茶を飲んでくれません。
Q14 離乳食を食べてくれません・・・
Q15 離乳食を口から出してしまうのですが・・・
Q16 大人の食事に手を出したがります。
Q17 便秘かもしれません。食事で気をつけることはありますか?
Q18 手づかみ食べが苦手です。
▼12~18か月頃
Q19 1回の食事量がわかりません。
Q20 味付けや軟らかさは,大人の食事と同じにして大丈夫ですか?
Q21 おやつはいつから与えていいですか?
Q22 初めて食べる物を警戒して食べません。
Q23 好き嫌いがあります。
Q24 遊び食べをします。
Q25 哺乳瓶の使用はいつまで?
Q26 牛乳は欲しがるだけ与えていいですか?
Q27 刺身やお寿司はいつから与えていいですか?
月齢が進むと徐々に授乳のリズムがついてくるようになってきます。
赤ちゃん自身もいったん母乳や育児ミルクをしっかり飲むと,その後は一定時間機嫌よくすごせたり,眠ったりできるようになってくるでしょう。
できるだけ授乳間隔が開くように保護者の方も下記の事(☆)に取り組んでみましょう。
離乳食を早くに始めてしまうと,小児期の肥満等のリスクになるとの分析結果があります。生後5か月以降に離乳食を開始するようにしましょう。
一方で,離乳食の開始が遅くなると,母乳や育児用ミルクだけでは,ビタミンDや鉄分が不足するため,くる病や貧血のリスクとなります。適切な時期に離乳食を始めてあげましょう。
ただし,赤ちゃんの発育や発達には個人差があります。お子さんに「離乳食を始める目安(※乳児期の食事のポイント参照)」のような様子がみられるかを参考にしてください。
離乳食開始前までの赤ちゃんは,母乳や育児用ミルクを飲むことで,エネルギーや栄養素だけでなく,水分もあわせて摂取しています。
水分補給が必要になるのは,離乳食が始まって母乳や育児用ミルクの回数や量が減ってきた頃です。
食事やおでかけのとき,お風呂あがりなどの汗をかいたときで,授乳のタイミングでない場合は,湯冷ましや薄めた麦茶で水分補給をしてあげるとよいでしょう。 夏場など汗をたくさんかいたときは,特に注意して水分補給をしてあげましょう。
果汁やイオン飲料は,水分補給として与えると,糖分を多く含んでいるため,食欲がなくなり,母乳や育児用ミルクを飲む量が減ってしまうおそれがあります。さらに,イオン飲料は塩分も含んでいるため,赤ちゃんの未熟な腎臓に負担がかかってしまいます。元気なときは,与えるのを控え,習慣化しないようにしましょう。
初めての離乳食は,なめらかにすりつぶしたおかゆを1日1回,離乳食用スプーン1さじから始めましょう。赤ちゃんが慣れてきたら下図のように量を増やしましょう。
つぶしがゆに慣れたら,じゃがいもやにんじんなどのすりつぶした野菜,果物,さらに慣れてきたらつぶした豆腐や白身魚,固ゆでした卵黄など,たんぱく質を多く含む食品を試していきましょう。そのときも,初めて食べるものは離乳食用スプーン1さじから試します。
卵はアレルギーのお子さんが多い食品なので心配になりますね。
以前は,「アレルギーの原因になる食材を食べる時期を遅らせて予防をしましょう」と言われていましたが,最近では時期を遅らせても予防にならないことがわかってきました。そこで,白身魚や豆腐を始めるのと同じ初期(5~6か月)から始めることが良いとされています。
卵は加熱するとアレルギーをおこす力が弱くなり,卵白でアレルギーをおこすことが多いため,固くゆでた卵黄から試してみましょう。
固くゆでた卵から卵黄を取り出し,離乳食用スプーン1さじから与えます。おかゆに混ぜると食べやすいでしょう。卵黄を試すときは他のたんぱく質の食品は与えずに,赤ちゃんの様子や口のまわり,顔や体の赤み,便などを観察しましょう。(およそ丸1日は気をつけてください。)
そして,赤ちゃんの様子をみながら卵黄の量を1日ごとに離乳食用スプーン1さじずつ増やしましょう。
卵白を試すのは,中期(7~8か月)になって,卵黄を1/2個~1個食べられるようになってからが良いでしょう。その時も,よく加熱し,離乳食スプーンで1さじから試しましょう。食べさせてみて赤ちゃんの様子がおかしいと感じたら,主治医に相談しましょう。
>>卵黄ペーストの作り方の動画はこちらです。https://youtu.be/lqHuSa1EEuI
離乳初期(5~6か月)の栄養は母乳や育児用ミルクから摂取できている時期です。離乳食の色々な味や舌ざわり,スプーンに慣れることが目的なので,焦らずに気楽な気持ちで臨みましょう。
初期(5~6か月)に味付けは必要ありません。素材そのものの味や,だしを効かせましょう。昆布だしに慣れたら,かつおと昆布の合わせだしが使えます。だしの素やコンソメは塩分が多いので使用を控えましょう。
だしパックも手軽にだしをとれます。昆布やかつおのみのだしパックも売っているので,原材料を確かめましょう。
>>だしの取り方の動画はこちらです。https://youtu.be/0LmA6pDROow
離乳食が進んでいくと,少量の調味料を加えることで食事が進むこともあります。
また,少量の酢などはかくし味としてうまみを増す効果があるので,うす味に仕上げることができます。
離乳食が進んで「食事のリズム」が作られると,「生活のリズム」も規則的になってきます。
離乳食の時間をなるべく一定にすれば,保護者の一日のスケジュールもたてやすくなります。
ベビーフードの味付けや形態がお子さんに合っていたのかもしれませんね。
ベビーフードは月齢に合わせて大きさやかたさ,とろみ加減が調整されています。よく食べたベビーフードを参考にして,離乳食を作ってみましょう。
手作りの離乳食にも,いいところがたくさんあります。
などなど…
コトコト炊いた野菜に,ベビーフードをソース代わりにかけてみるなど,上手に活用しながら,愛情たっぷりの離乳食を作ってあげてください♪
身長や体重が身体発育曲線(※下図)に沿って大きくなっていたら,食べている食事量で問題ありません。母子手帳の身体発育曲線にお子さんの体重等を記録して,確認してみましょう。
赤ちゃんは消化器官がまだ十分に発達していないため,離乳食を食べ過ぎると,消化器官に負担がかかり,下痢や便秘,嘔吐を引き起こします。特にたんぱく質は目安量(※1回あたりの目安量はこちら)程度にし,あとは母乳や育児用ミルクをあげましょう。
お子さんの飲み込む力がついてきて,食べるスピードがあがってくると,つい,次から次へとお子さんの口にスプーンを運んでしまっていませんか?お子さんの口に離乳食を入れるペースが早いと,モグモグが追いつかず,丸のみしてしまいます。
また,離乳食の具材がかたすぎても,やわらかすぎても,小さすぎても,丸のみの原因になります。食事のペースやかたさ,大きさをお子さんの月齢やお口の発達に合わせ,一口量を加減してみましょう。
大人が向かいに座って見本を見せたり,「モグモグしようね~」などと声をかけたりしながら,少しずつモグモグの練習をしていきましょう。
離乳後期頃になると,「自分で食べたい!」という意欲が出てきて,食事やスプーンに手を伸ばすようになります。道具を持ちたがる時は,持たせてあげましょう。ただし,スプーンを使って上手にすくって食べられるようになるのは,3歳頃です。それまでの時期はスプーンを持って食べる練習をしたり,食べにくいものは大人が食べさせてあげましょう。
また,この時期のお子さんには,手づかみ食べをさせてあげることで,「自分で食べる」力を育ててあげましょう。
麦茶の渋みが苦手なのかもしれません。お湯で薄めたものや,湯冷ましを与えてみましょう。また,与えても飲まない時は,のどが渇いていないのかもしれません。お出かけの時やたくさん遊んだ時,お風呂上りなどの,のどが渇いた時に与えてみましょう。(授乳の時間であれば,お茶などの水分は必要ありません。)
離乳食の進み方や食べる量には個人差があるので,焦る必要はありません。
まずは,以下のポイントを見直してみましょう。
お腹のすくリズムや離乳食の形態などが,お子さんにあっていることを 確認したら,「以前と比べると,食べる量が増えた!」など,お子さんなりの成長を見守ってあげましょう。
離乳食の形態を見直してみましょう。大きすぎたり,かたすぎたりすると,口の中で上手くつぶせないため,口から出してしまいます。発育や発達には個人差があるので,お子さんのペースに合わせてすすめてあげましょう。
また,食品によっては,赤ちゃんにとって食べにくいものがあります。例えば,「水分が少なく,口の中でまとまりにくい肉や魚などはとろみをつける」「繊維のある青菜はくたくたに煮る」など,食べやすくなるよう配慮してあげましょう。
この時期の月齢の赤ちゃんは「食べたくて触る」というよりも,おもちゃで遊ぶような感覚で食べ物を触ろうとしているのかもしれません。
『○○ちゃん,食べ物はおもちゃじゃないよ。触ったらダメよ』と食事の時に教えてあげるとよいでしょう。
保護者の方は,子どもが触れる位置に食べ物を置かないようにするなど触らせないための工夫もしてみましょう。
離乳食の時期から少しずつ,より良い食習慣を身につける練習をしていきましょう。
授乳の間隔が開いてきて,水分の摂取量が減ると,赤ちゃんは便秘になることもあります。
便秘予防の食事については,食物繊維を含む食品(野菜類や海藻など)や納豆・ヨーグルトなどの発酵食品,植物油やバターなどの油分を少量使用しましょう。
もし,便秘で具合が悪いかな?と思ったら,早めにかかりつけの小児科の先生にご相談ください。
積極的に手づかみをしようとする子もいれば,食材の感触が嫌で,なかなか手づかみをしようとしない子もいます。
焦らずにお子さんが自然と手づかみするタイミングを待ちましょう。
そして,手づかみ食べを自然とするようになったら,『自分で食べたい!』という気持ちの表れなので,上手に食べられたら褒めてあげることが大切です。
手づかみにおすすめなものは,おにぎりや,柔らかくゆでた野菜,一口サイズのパンなどです。
>>詳しくは,手づかみ食べにトライ!お手軽レシピ(親子でたのしむ離乳食BOOK p.12)をご覧ください。
お子さんのからだの大きさや発育には,個人差があります。
母子健康手帳にある乳幼児身体発育曲線(下図)のグラフに,体重や身長を記入してみましょう。
発育曲線の幅の間で,右肩上がりに推移していれば,順調に育っているといえます。
3回食とおやつの量の目安については,「1歳半頃の子どもの食事ポイント」をご覧ください。
主食(ごはんやパン,麺)+主菜(魚や肉,大豆製品,卵)+副菜(野菜やきのこ,海藻類)を揃えると,栄養のバランスが整います。
離乳が完了したからといって,急に大人と同じものが食べられるわけではありません。
奥歯が生えそろう3歳頃になっても,乳幼児の食べる機能は,まだ大人より未熟です。そのため素材の味を活かし薄味にしましょう。
からしやわさび,こしょうなどの香辛料は控えます。
手づかみしやすく,前歯で噛み切れる大きさと固さであれば,大人と同じ食材が食べられます。(下の表をご覧ください)
子ども用に薄く味をつけて取り分けた後,大人向けに味を足しましょう。
おやつ(間食)が必要になるのは,離乳が完了した頃(1歳~1歳半頃)からです。
形のある食べ物を噛みつぶすことができ,栄養の大部分を授乳以外でとれるようになってからにしましょう。
お子さんの胃はまだ小さく,十分に消化ができないため,「3回の食事でとりきれない栄養や水分を補う」のがおやつの役割です。大人がいわゆるデザートとして食べるおやつとは異なるので注意しましょう。
1日1~2回,時間を決めて,その後に食べる食事量に影響のない程度の量にします。
おすすめのおやつは,おにぎりやいも類,牛乳・乳製品,果物などです。甘いお菓子やジュース,スナック菓子などは控えましょう。
>> 詳しくは,1歳半頃の子どもの食事ポイントをご覧ください。
まずは食卓に並べて見慣れることからはじめましょう。
周りの家族もおいしそうに食べる様子を見せましょう。
無理強いはせず,一口でもチャレンジできたら大げさなくらい褒めてあげましょう。
お腹が空いている時の方がおいしく食べられるかもしれませんね。
この時期の食べものの好き嫌いはまだ固定化したものではなく,そのときの体調や気分によっても変わることが多いです。
特定の食べものばかりを食べたがったり,急に食べなくなったりすることなどを繰り返す場合がありますが,離乳期の好き嫌いは年齢が進んだときの「偏食」とは別のものです。
何回か食べないからといって「嫌いな食べもの」と決めつけず,日を変えたり,調理法,切り方,盛りつけなどを変化させて,一緒に食事を楽しむ中で,子どもを励まし,少しでも食べられたらたくさん褒めることで,子どもの食べる意欲を引き出しましょう。
食事の時間にお子さんのお腹は空いていますか?
お腹が空いていれば,食事に集中しやすくなります。
食事の前には,テレビを消したり,おもちゃを片付けたりして『これから食事が始まるよ』という雰囲気を作ってあげましょう。
「いただきます」「ごちそうさまでした」の挨拶を大切にし,食事の時間は,30分程度を目安に切り上げましょう。
お子さんに一人で食事をさせていませんか?
家族でお話をしながら食卓を囲めるとよいですね。
席を立ち始めたら,「ごちそうさま」をするかどうかの声掛けをし,戻って来るのであれば食事を再開しましょう。戻って来なければ,思い切って片付けましょう。
食べてほしいからといって,遊んでいる子どもに家族が無理矢理食べさせないように注意しましょう。
お子さんに興味があるようなら,9か月頃から少量の水分をコップで飲む練習を始め,上手になってきたら哺乳瓶を卒業しましょう。目安の時期は12~18か月頃(離乳完了期)です。
ジュースやイオン飲料などの糖分を含む飲み物を哺乳瓶で飲んでいると,お口のなかに糖分がたまりやすく,とくに上の前歯にむし歯ができやすくなります。
また,寝ながらの授乳は控えましょう。
牛乳には,丈夫な歯や骨を作るのに必要なカルシウムが豊富に含まれます。
しかし,エネルギーや脂肪も多いため,多くても1日400㎖までにしましょう。
チーズやヨーグルトなどの乳製品を食べる場合は,その分,牛乳の量を減らしましょう。
カルシウムは,牛乳・乳製品の他に,大豆・大豆製品,小魚類,野菜や海藻・種実類にも多く含まれます。いろいろな食品から,まんべんなく摂取するようにしましょう。
1日に必要なカルシウムの推奨量については,「カルシウムを上手にとろう!」をご覧ください。
免疫機能や消化吸収機能の発達が十分でないお子さんにとって,生魚は消化が悪く,食中毒を発症し重症になりやすい食品のひとつです。必ず加熱しましょう。
与える時期は,遅ければ遅いほどよいと思われますが,せめてお子さんが自身の体調の変化(例えば腹痛や下痢など)を,周りの家族に伝えられるようになるまでは与えないようにしましょう。
また,すし飯には多量の塩分や糖分が含まれているので注意が必要です。