むし歯にしないための基礎知識
1.子どもの歯のお仕事!

乳歯は6か月頃から生えはじめ,2歳なかば頃に全部で20本生えそろいます。この乳歯がすべて永久歯と生えかわるのは11歳頃です。大切に育てましょう。
2.むし歯にはどうしてなるの?

むし歯菌
1.感染を防ぐ
生まれたての赤ちゃんは,お口の中にむし歯菌を持っていません。むし歯菌感染の年齢をできるだけ遅らせることが大切です。家族からむし歯菌が感染するといわれていますが,スキンシップをやめる必要はありません。周りの人たちのお口の中の清潔やむし歯をきっちり治すことなどを心がけましょう。

2.プラークコントロール
■歯みがきに少しずつ慣れていきましょう!
- 顔(体)に触られることになれる。
- あおむけになることになれる。
- 仕上げみがきのテクニックをみがく。
- ほめ言葉をマスターする。
- まず,寝る前の習慣付けをはじめる。
■歯ブラシを選ぶ!
- ヘッドが小さく,毛足が短いもの。
- 毛の固さは,やや「やわらか」。やわらかすぎてもプラークがとれません。
- 毛先が広がったら,新しい物に交換する。
■仕上げみがきの基本テク!

- 寝かせみがきで頭を固定する。
- 唇をやさしく押し上げ歯の面がよく見えるようにする。
- 歯ブラシに水を付け,鉛筆もちで軽く握る。
- 歯の面に歯ブラシの毛先を直角に当て,1mmほど動かす。毛先が広がらない程度に優しく,1~2本ずつの歯にあてる。1か所10回~20回を目安に。
糖
歯によいおやつ

- 口の中を酸性にしない食べ物・・・・チーズ・季節の野菜
- 口の中にとどまりにくい食べ物 ・・・・ヨーグルト・寒天・ゼリー
- よくかむおやつ・・・・りんご・団子・スルメ・キシリトール(100%)のガム
- 食事を補うおやつ・・・・パン・おにぎり・お好み焼き
- 歯にやさしい飲み物・・・・お茶・お水
むし歯をつくりやすいおやつ

- 砂糖がたくさん入っている食べ物・・・・砂糖入りガム・チョコレート・ラムネ・アイスクリーム
- 粘着性のある食べ物・・・・キャラメル・ソフトキャンディー
- 口の中にとどまりやすい食べ物・・・・アメ・クッキー・ケーキ・スナック菓子
- 味を長く楽しむ食べ物・・・・チューブ入りアイス・棒付きキャンディー
- 歯をとかす酸性の飲み物・・・・ジュース・乳児用電解質飲料(イオン飲料)・乳酸菌飲料・炭酸飲料
おやつは食事で不足した栄養を補うのもです。むし歯菌が感染,定着しやすい3歳頃まで歯によくないものは食べさせないようにしましょう!!
歯を強く

歯の表面のエナメル質は,カルシウムとリンでできていて,体の中で最もかたい部分です。
しかし,酸には大変弱くカルシウムとリンが溶け出してしまいます。
ここで,重要な役割を持つのは,だ液とフッ化物です。
だ液の働き
- 酸を中和する。
- 失ったカルシウムとリンを補う。
フッ化物の働き
- エナメル質と結びついて歯を丈夫にし,酸に溶けにくい抵抗力のある歯質を作る。
- 酸で溶けてしまった歯の表面を修復する。
- 細菌に作用して酸の生成を抑制する。

時間
ふだんの口の中はpH7(中性)に近い弱酸性ですが,食べ物を食べると酸性になりはじめます。
歯の成分が溶け出すことを脱灰といいますが,pH5.5以下になると脱灰が始まります。
だ液の作用で中和されもとにもどりますが,もとのpH7(中性)に近い弱酸性にもどるには,50分ほどかかります。

間食など食べる回数の多い「だらだら食べ」を続けていると,だ液の働きが間に合わずに,酸性の状態が長く続き,むし歯になります。夜ねる前に歯をみががない,哺乳びんでジュース,ミルクや母乳を夜間に飲むことも脱灰の時間を長くしてしまいます。
