コラム - 給食施設関連情報

2021年12月24日
Vol.11 ランチで社員の健康をサポート!積水化学工業(株)の社員食堂をご紹介

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を機に,在宅勤務など出社を前提としない働き方が広く普及しました。リモートワークの推進により,通勤の必要性がなくなると,当然1日の身体活動量は低下します。また,個人での食事管理が難しく,偏った食生活になりやすいです。出社時には社員食堂を上手に活用し,自身の健康管理に役立てられると,会社全体の生産性の向上も期待できます。

今回は,社員食堂を通じて健康経営に力を入れている企業を紹介します。

京都市南区内にある積水化学工業株式会社京都研究所の社員食堂に御協力いただきました。

ランチタイムは混雑回避のため,3部制に区切られています。

食堂への入り口では,京都市の食育月間のポスターが目に留まります!

足を踏み入れると,ポスター掲示やサンプルメニューの展示がありました。メニュー名の下には,エネルギー,たんぱく質,脂質,食塩相当量の栄養成分表示や,アレルギー表示が記載されています。

写真は「白身魚の唐揚げとグリル野菜の黒ごまソース」。彩りよく,食欲がそそられます!

メニューはAランチ,Bランチ,Cランチ(ヘルシーランチ),Dランチ(曜日限定)の他,カレーや麺類など。小鉢やデザートもあり,品揃え豊富です。

セルフ方式で提供しているカレートッピングコーナーや,サラダバー,漬物バーは感染症予防の観点から現在休止中でした。

献立表は,イントラネットに掲載することで,個人PCから事前にチェックできるよう工夫されています。

ソイミートを使用したオリジナルメニューや旬の味覚フェアなど,多彩なメニューがありました。

ヘルシーランチは,概ね600kcal以内で,1/2日分の野菜が摂れるメニューを定期的に提供しています。取材日には売り切れており,人気メニューであることがうかがえました。

主食は白米か健康米かを選択できます。健康米は麦飯・五穀米・十五穀米・玄米など日替わりです。栄養価を表示し,自身に合った主食量を調整できます。

小鉢メニューは,アピールしたい栄養素を色分けし,小鉢の色と対応させて提供しています。その名も,「88八鉢(はちはち)コレクション」。

麺類を食べる時は穴あきレンゲを使用することで,口に入るスープやだしの量を抑える工夫がされています。

地産地消の取組として京都府産の旬の野菜やお米をふんだんに使用し,「たんとおあがり京都府産」施設にも認定されています。

広々とした食堂は採光も良く,清潔感あふれる雰囲気です。利用者が対面にならないよう片側の椅子を使用不可にして,感染対策に取組まれていました。

栄養情報をわかりやすく示した卓上POPは,毎月更新されているそうです。旬の食材の豆知識や減塩等の情報を提供しています。社員への食育にも力を入れ,個々人の健康スキル向上を図っています。

ポスターは目の高さに掲示し,自然に視界に入るように工夫されていました。

企業の方にお話を伺うと,今では「黙食」が浸透したこと,リモートワークにより食堂の利用が減少したことで,社員同士のコミュニケーションの場が減少したということも懸念されておられました。社員食堂は身体づくりのための食事をする場であるだけでなく,社員同士の交流の場としても重要な役割を担っていることが再確認できました。 このような背景も踏まえ,積水化学工業(株)では,身体だけでなく,メンタルヘルスサポートにも力を入れています。必要に応じて月2回,臨床心理士によるカウンセリングを利用することができます。

また,過去には臨床心理士によるメンタルヘルスの集合研修の他,今年度は「コロナ禍における健康障害」と題した産業医による衛生講話の動画を,社員に配信するなどして,社員自身の健康管理や職場の労働衛生マネジメントに向けた啓発活動を行っておられます。

その他にも,健康管理アプリを社員に推奨するなど,グループ内で連携した健康づくりキャンペーンを実施することで,健康増進に努められていました。社員の働きがいと生産性の向上を目指されており,健康管理を経営的な視点から戦略的に取組まれていました。

京都市では,事業所等での給食を通じた健康づくりについて,引き続き支援して参ります。

積水化学工業(株)の皆様,取材の御協力をありがとうございました。

給食施設関連情報

このコラムについて
給食施設での健康づくりの取組や全市講習会についての情報を掲載しています。
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