京・けんこう情報局

Vol.12「我が家自慢のおばんざい」 南保健センター 管理栄養士 伊藤智代

 南区は九条ネギをはじめ、京人参、京せり、キャベツ、里芋、みず菜など多くの京野菜の生産地です。通勤通学の途中や、日常生活の中で、日ごろ食べている京野菜の生産者が見える環境は食育を進める絶好のチャンス。

 ご当地京野菜を使った我が家自慢のおばんざいを発掘、創作しようと、昨年、その名も「南区おばんざい☆コンテスト」を開催しました。応募用紙は区役所・保健センターの窓口に設置するだけでなく、高学年を対象に区内小学校で配布し、区内のJA京都市及びJA京都中央のみなさんにもご協力をいただきました。 小学生をはじめ多くの応募が寄せられ、書類審査で選ばれたレシピを、南区の食育指導員をはじめ農や食に関わりのある方々や、区長、食育に携わるスタッフを審査員として、試食審査を行いました。試食審査の際には、各季節の京野菜を確保するのが大変でしたが、旬の食材を上手に組み合わせたレシピは高く評価されました。                              

 結果12点の受賞作品を決定し、区長より表彰。表彰式の厳かな空気に、受賞者はやや緊張されていたご様子。

 受賞作品は「南区おばんざい☆レシピ」としてまとめたところ、区内だけでなく、他区の方からもお電話が殺到し、大変反響をいただきました。レシピ集は南保健センター、南区役所で配付しています。また、南区役所HPからもダウンロードすることができます。http://www.city.kyoto.lg.jp/minami/cmsfiles/contents/0000119/119760/obanzai-reshipi.pdf

  受賞作品の一例としては、おばあちゃんからレシピを引き継いだという里芋入りの卯の花煮、たっぷりの京野菜をおいしくいただけるゆでどりや、練りごまを加えてコクを出した九条ねぎの「てっぱい」など。受賞作品はもちろん、応募された作品は、いずれも身近な食材で、おいしいだけでなく彩り、栄養面、家族を思って食べやすい工夫を加えるなど心温まるレシピが多くありました。

 手軽にできる献立なので、南保健センターで実施する「男性の料理教室」や「キッズクッキング」等でも活用する予定です。

 地元の農産物を身近に感じていただき、京都の食文化を大切にするとともに、食卓を囲んで楽しく健康的な食生活づくりのきっかけになれば幸いです。