2018年5月15日
Vol.4「特定給食施設等講習会(1日3食提供施設対象)を開催しました!~危機管理体制の整備について~」
災害時の状況下でも,特定給食施設等が安全・安心な食事提供を継続できるよう,平常時からの危機管理体制整備を行っていくことが重要です。
本市では,平成24年10月に「災害時等の給食提供に関するガイドライン」を策定し,普及・啓発を行っており,今後,危機管理体制の現状や課題に応じ,更なる充実に向けた支援を行っていく予定です。
今回の講習会は,災害時の医療の実際や,京都市の防災対策について,理解を深め,各施設における危機管理体制整備の推進を図ることを目的に開催しました。
対象施設と参加状況
- 対象施設
京都市内の給食施設のうち,1日3食提供している施設(病院,介護老人保健施設,老人・児童・社会福祉施設等)
(対象施設には,個別に案内をしています。) - 参加状況
188名(173施設)(管理栄養士・栄養士等)
日時と場所
- 日 時 平成30年3月19日(月)午後2時~4時
- 場 所 ウィングス京都 イベントホール
内 容
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- 講義1「京都市の防災対策について」
(行財政局防災危機管理室 地域防災推進担当課長)
>>京都市防災ポータルサイト(京都市防災危機管理情報館)
>>災害の備え(家庭向けリーフレット) - 講義2「被災地における医療の実際」
(京都第一赤十字病院 医師 髙階 謙一郎先生) - 報告「平成29年度災害時の給食提供に関する実態調査結果」
- 講義1「京都市の防災対策について」
アンケート結果
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- 参加施設について(アンケート回収率 89.4%,n=168)
- 「本講習会を通じて,病院,施設における災害時の対策に関して,どのような課題があると感じましたか。」 (アンケート回答の一部を紹介)
- 施設内での初動、食事の提供についてマニュアルには具体的な内容がないため、検討を重ねた上で記載が必要だと感じた。(社会福祉施設)
- 備蓄はあるがそれをどのように使うのか現状の把握、誰が何をするのか具体的に決まっておらずスムーズに動くことが難しいと思われる。マニュアルがあるが活かしきれていない。(老人福祉施設)
- 給食部門の担当者だけではなく施設全体で把握し、使用するときにきちんと実行できるよう訓練する必要があると感じた。(老人福祉施設)
- 備蓄はあるが全職員がどこに何があるかなどは把握していないため、情報の共有が必要であると感じた。(初動が大切だとのことでしたので)(介護老人保健施設)
本講習会について,参加者からは「参考になった」との声が多く,特に被災地に実際に行って活動された先生のお話がとても参考になったとのコメントが多数ありました。また,自施設の危機管理体制整備の取組や課題を振り返ることができ,マニュアルや備蓄の整備が充実した施設においても,実際の災害を想定した対応の検討が不足していること等を認識する機会となりました。
本市においても,今後は,給食提供の実施訓練の方法や事例を紹介する等,災害時対応に関して施設においてより具体的な検討が行えるよう支援してまいります。