食と健康情報
まずは,口腔機能自己チェックシートを使って,ご自身の「口腔機能」をチェックしてみてください。
かむ時に働く口の周りの筋肉は笑顔になる時も働くので,かむことにより顔の表情筋のトレーニングにもなります。
ガムをかむと眠気が少しなくなることからわかるように,かむことにより脳が刺激を受け,活発に働くようになります。
食べ物本来の味はかみ砕かれて唾液に溶け出してから,舌の味を感じる器官()で感じられます。味わいの物質が多く溶け出すほど味わいがよく判るようになります。
また,かんだ時に感じる歯触り(食感)は食べ物の特徴を脳に教える,美味しさの大きな要素です。
発音に関する唇や舌の筋肉が,よくかむことにより鍛えられます。
かむことにより口や頬の筋肉がよく動き,その刺激で唾液が多く出ます。高齢になると唾液が少なくなりがちなので,出る量を増やすことが大切です。
かみ砕かれた食べ物は,つばによりまとめられて,軟らかい塊となって,飲み込みやすい状態になります。
また,唾液には発ガン物質の解毒効果があるといわれています。噛んで食品を唾液とよく混ぜて,食べましょう。
よくかむことにより食べ物が細かく砕かれて,胃での消化が楽にできるようになります。かむ刺激が脳に伝わると,胃液が出るようになります。
つば(唾液)が出ていないと,食べ物をうまくかみ砕くことができません。つば(唾液)はかみ砕かれた食べ物をまとめて,飲み込みやすくします。
つば(唾液)は食べ物のかすを洗い流して,口の中をきれいにします。口が渇くと汚れやすくなり,口臭の原因になります。
ご飯をよくかんでいると,つば(唾液)の中の酵素がでんぷんを麦芽糖(マルチトース)に分解して,甘みが出てきます。つば(唾液)はでんぷんを吸収しやすい形に変えます。
つば(唾液)は食べ物の味物質を溶かして,舌の味を感じる器官(味蕾)で味を感じ安くします。かわいた舌の上に食塩をのせても塩味は感じません。味を楽しむには唾液が大切です。
つば(唾液)で口の中が潤っていると舌もなめらかに動き,会話がしやすくなります。
つば(唾液)の中には様々な効果を示す物質が含まれています。
【効果の例】
・むし歯予防の効果
・抗菌効果
・発がん物質の解毒作用
・アンチエイジング作用
舌に汚れがたまっていると,舌の味を感じる器官()の働きを邪魔します。舌をきれいにすると,味の感覚が鋭くなり,薄味でもおいしく食べられるようになります。
口の中が常に汚れているとその汚れに気がつかず,きれいになって初めて違いに気づくことがあります。
上手にお口のお手入れをして,きれいになった気持ちよさを実感してください。
歯みがきの時に口を大きく開けたり,歯ブラシで頬や口を引っ張ってストレッチしましょう。唾液も多く出てきます。ブクブクうがいで,唇,頬,舌の筋肉を鍛えます。
歯の汚れは,むし歯や歯周病の大きな原因です。入れ歯の汚れは歯肉の腫れや口内炎の原因になります。
歯や舌の汚れは口臭の原因になります。口臭は自分では気がつかないことがあります。
口の中の細菌が原因となって起こる肺炎(性肺炎)を予防します。
> 歯ッピーNote 参照
口を閉じていない場合は,かわりに舌が口の開いた部分をふさいで飲み込むようになり,舌は正しく動けません。お口の体操や舌の体操により,口を閉じる力や舌の力,頬の力を強くすることができ,飲み込みやすくなります。
つば(唾液)にはかみ砕かれた食べ物を1つの軟らかい塊にして,飲み込みやすくする働きがあります。お口の体操や唾液腺マッサージにより唾液の出る量が増え,飲み込みやすくなります。食前にするといいでしょう。
大きな固まりよりも小さくかみ砕かれた食べ物の方が,飲み込みやすくなります。奥歯を噛んだ状態の方が飲み込みやすくなります。舌や頬の力や感覚が低下すると,食べ物が舌や頬の舌にたまりやすくなります。飲み込んだ後にも食べ物が口の中に残るようになります。お口や舌の体操や噛む練習により,舌や頬の力を強くすることで,飲み込みやすくなります。